丹生谷利和の議会報告



「一人の人を大切に」「市民サイドに立った温かい行政」が私の原点です。

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にゅうのやとしかずの議会報告

丹生谷利和の議会質問

丹生谷利和の議会報告

平成26年9月定例会 9月19日 


 おはようございます。公明党議員団の丹生谷でございます。代表質問を行いますので、市長初め理事者の皆様には明快な御答弁をお願いいたします。

 さて、去る8月20日未明、広島県北部で土砂崩れによる大災害が発生し、70人を超える方が亡くなられました。被害に遭われた皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
また、この夏は全国的にも豪雨災害が多発しました。この防災対策につきましては、後ほど、犠牲を無駄にしてはならない、そんな気持ちで質問をさせていただきます。

【1】9月3日、安倍首相は内閣改造に踏み切りました。
塩崎恭久衆議院議員が厚生労働大臣に就任されました。
地元として大変喜ばしいことと思っております。
安倍首相は、政権はこれからも経済最優先で取り組んでいくと述べ、「元気で豊かな地方創生というテーマにチャレンジしたい。
「アベノミクス第2弾の大きな柱だ」と表明し、実行実現内閣として地方創生大臣を誕生させました。
本市も、この政権と連携をとり、経済再生の好循環を、アベノミクス効果を持ち帰ってもらいたいものだと願っております。
そこで、野志市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。

(1)県都松山市、50万都市の首長として、政府との連携、自公政権との連携についてどのように認識しているか、お聞かせください。
時の政権と連携し、我が松山市の課題を政策に昇華し、国の政策に当てはめ財源を引っ張ってくる。
市民のために最大限、国の補助金や交付税措置を活用する。
また、中央とのパイプ、人脈を築き、市民の幸せ、市の発展のためにその人脈・パイプを活用する。
このようなことも重要と思いますが、お考えをお聞かせください。

(2)ところで、野志市長、市長の4年を私なりに振り返って見ますと、2つのことが気がかりになっております。

① 1つは、野志市長1期4年の間に職員の不祥事が非常に多かったということであります。
職員、教職員合わせ、免職12人、停職8人、減給9人、戒告5人、実に34人もの者が処分されております。
これは、他の歴代市長に比べ非常に多いと思います。
残念なことであります。

②2つは、選挙のときに支援をもらわなかったからという理由で、特定の政党を遠のけたりしなかったか、この4年間、全ての政党と公平に接したかということであります。
市議会は、市民にかわって、その声を市政に反映するところであり、市民は多様な民意を反映する市政運営を望んでおります。
市議会を構成する直接選挙で選ばれた議員は、多様な民意の代弁者でもあります。
全ての政党と公平に接したか。
この2つのことについて感想やお考えをお聞かせください。

(3)景気経済の環境ですけれども、4月からの消費税率引き上げの反動減は予想外に大きく、天候不順と物価高が重なり、景気回復の足取りは重いと言われております。
また、材料費の高騰、人手不足、これらは景気回復の大きな足かせになると懸念する声も出ています。
近年、本市在住の企業が次々と市外へ流出や撤退をしております。
平成21年、母恵夢、東温市へ。平成23年、旭食品、東温市へ。平成25年、倉敷紡績撤退。平成25年、カナックス、東京へ。平成25年、エイ・ジイ・インタナショナル・ケミカル撤退。平成25年、愛媛新聞社印刷センター、伊予市へなど、有名な重立ったところでございます。
このほかにも市外流出を計画している企業があります。残念なことです。
本市にとって、景気・経済が厳しい局面を迎えていると、今、実感をいたしております。
野志市長、この企業流出という実態をどう認識しておられるのか、新たな産業立地の方針があるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

(4)次に、松山市民の市民所得や世帯所得についてお伺いいたします。
愛媛県企画振興部管理局統計課統計分析係の調べでは、平成26年3月発表の平成23年度愛媛県市町民所得統計によりますと、松山市民の1人当たりの所得水準は248万4,000円で、県下20市町中8番目に位置しております。
ちなみに、1位は今治市341万6,000円、2位、四国中央市340万1,000円、3位、西条市318万1,000円となっております。県平均が267万3,000円となっております。
この1人当たりの市民所得は、松山市の所得を松山市の人口で除したもので、企業の利潤などを含んだ市町の経済全体の所得水準をあらわしたものであります。
また、このほか総務省発表の県庁所在市の世帯所得比較を見てみますと、四国内で4市中、松山市が4位と最下位。中四国でも、9市中9位と最下位となっております。
野志市長は、松山市民の所得水準をどのように認識しているのか、またこれらの数値をどのように捉えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

(5)次に、実感できる景気回復のための経済政策についてお伺いします。
自治体消滅、本年5月、日本創成会議が公表した将来推計は、列島に衝撃を与えました。
推計では、2040年までに全国の自治体の半数が将来的に消滅するリスクにさらされると指摘。
2010年から40年までの間で、20代、30代の若い女性が半減する自治体は896。
うち、人口1万人を割る523の自治体は消滅の可能性がより高いとされました。
都市部も例外ではなく、県庁所在地である青森市や秋田市、東京の繁華街・池袋のある豊島区にも消滅の危機が及んでいます。
人口の急激な減少は、労働力の減少や経済の鈍化、そして医療や介護など社会保障制度の崩壊と行政サービスの低下を招き、市民生活に甚大な影響を及ぼします。
まさに非常事態でございます。
この人口減少にどう向き合うかは、本市にとっても重要な課題であります。
出生率向上のための育児環境の整備や人口流出の防止が大事なことは言うまでもありませんが、大事なのは、若い人や現役世代が、みずから望む将来にみずからの足で進んでいけることであり、今、最も求められているのは、経済の明るい見通しと力強い経済政策ではないかと思います。
政府は本年6月、日本再興戦略の改定版である成長戦略を閣議決定しました。
企業の競争力強化、地域の支え手となる産業の育成、地域活性化、中堅・中小企業・小規模事業者の革新などを柱に具体策を網羅しました。
これには公明党の提言も数多く盛り込まれました。
しかし肝要なのは、それがここ松山の実感できる景気回復につながるかどうか。まさに分権時代における松山市の真価が問われる正念場のときを迎えております。
特に私は、公明党の提言で最も力点を置いた、女性と若者が生き生きと活躍できる社会の構築について、本市においても国の施策を十分に生かすとともに、具体的な事業の展開がぜひとも必要であると考えます。

①そこで、野志市長にお尋ねいたします。
松山市における実感できる景気回復のための経済対策について、どのように考え進めていくのか。

②また、これからの地域経済を支える女性や若者が生き生きと活躍できる社会の構築のため、産業振興や起業・就業環境の整備についてどのように考え、どう進めていくのか、御所見をお伺いいたします。


【2】次に、手話通訳者支援や手話の普及啓発について質問いたします。

  先日、聴覚障がい者団体の方から、手話言語法制定を国に求めることについて相談をお受けしました。
手話が言語であることを国民に広めることや、聴覚障がいのある子が手話で学べることができる環境整備を求めています。
手話は、聾者のコミュニケーションに欠かせないにもかかわらず、聾学校では手話は禁止され、社会では手話を使うことで差別されてきた長い歴史があったそうです。
私自身、聾学校で手話が禁止されていたことも知りませんでした。
この質問は、手話に対する理解の広がりを期待してさせていただきます。
聴覚障がい者団体の方が求めているものは、手話が音声言語と対等な言葉であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話を使え、さらには手話を言葉として普及、研究することのできる環境整備に向けた法整備の実現であります。
そこで、団体の機関紙から、手話禁止の歴史について引用させていただきますと、手話禁止の歴史は戦前から戦後にかけ、日本語の習得を妨げるなどとして、聾学校では手話が禁止された。
口の形を読み取ったり、発語訓練で音声言語を獲得したりする口語法が採用された。
しかし、口語法は習得が難しく、教師と聾児との自由な意思疎通が妨げられていた。
1980年代に、聾教育に手話の導入を求める運動が活発化し、90年代に教育現場で手話がコミュニケーション手段の1つとして認知されるようになった。
国連総会においても、平成18年12月、障害者権利条約が採択され、平成20年に発効された。同条約第2条には、「『言語』とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう」と定義され、手話が言語として国際的に認知された。
また、平成23年8月に改正された障害者基本法の第3条には、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められ、手話は言語に含まれることが明記されたところである。
手話が日本語と対等な言葉であることを示し、日常生活、職場、教育の場で手話を使った情報の提供やコミュニケーションが保障され、社会に自由に参加できることを目指す手話言語法を広く国民に知らせることや自由に手話が使える社会環境の整備を国として実現する必要がある、とあります。

(1)そこで質問の1つは、本市も手話を言葉として規定し、普及啓発を図るような条例が必要と思いますが、手話を言葉と規定することについての御見解をお聞かせください。
また、条例制定についてもお伺いします。

(2)質問の2つは、本市には聴覚・言語障がいに該当する人は何人おられるか。
そのうち手話を使える人はどれぐらいおられるか、お聞かせください。

(3)質問の3つは、手話通訳者や要約筆記者等の養成についてお聞きします。
まず、本市に手話通訳者、要約筆記者がどれぐらいおられるのか、お聞きします。そしてその育成についてはどのようにされているか、お聞かせください。
また、全国障害者スポーツ大会に向けて、手話通訳者などの人材確保が急務ではないかと思います。
どのぐらいの手話通訳者のボランティアが必要か、育成についての取り組みについてお聞かせください。

(4)質問の4つは、手話通訳者の派遣事業についてであります。
手話通訳者や要約筆記者の登録数についてはどうか、利用者の登録数はどうか、お聞かせください。
特に、利用者登録数について、平成26年4月時点で、聴覚障がいによる障害者手帳の交付者は1,750人おられる。
すなわち、手話通訳者や要約筆記者を必要とする方が、松山市に1,750人おられるということです。
そのうち利用登録者は、手話通訳、要約筆記合わせ386人であり、全体の約2割しか登録しておりません。
これは、一部の方にしか派遣事業の恩恵がいってないということになっております。
登録者をふやす努力が必要と思いますが、いかがでしょうか。

(5)質問の5つは、手話通訳者等の処遇改善についてであります。

① 1つは、時間給についてであります。
朝8時半から17時30分までは時給1,400円、それ以外の夜や深夜帯は時給1,750円とのこと。
深夜帯に警察や病院などからの派遣依頼があ
もう少しきめ細かな時間給の設定はできないものかとお聞きいたします。

②また、派遣先での通訳時間が、例えば20分の場合、時給1,400円の3分の1になります。
通訳者は、準備をして現場に参りますが、20分でも2時間でも同じに準備がかかります。
単価設定時間を最低1時間にならないかと、現場の声がありますが、妥当な話と思います。
お考えをお聞かせください。

③また、手話通訳者の職業病とも言える頸肩腕障害があると聞きます。
頸椎や肩、腕を使うための故障であります。
保育士さんや調理師さんにも多い病気と聞いております。
保育士さんや調理師さんは、事業主が検診費用を見るのが普通になっておりますが、手話通訳者の場合には事業主さんがおらず、自己負担になっております。
何か支援できないか、お考えをお聞かせください。

(6)質問の6つは、災害時、聾者への対応と避難所等への手話通訳者の配置についてであります。
緊急時に手話のできる人が周囲にいるかどうか、聾者にとって命にかかわる問題です。
東日本大震災では、防災無線が聞こえず、逃げおくれた方が少なからずいたとのことです。
本市ではどのような対応を計画しているか、お聞かせください。
また、避難所への手話通訳者の配置計画はどうなっているか、お聞かせください。


【3】防災対策についてお伺いいたします。

 広島県北部で局地的に降った猛烈な雨により、広島市安佐北区、安佐南区の30カ所以上で土砂崩れが発生。
多くの住民が巻き込まれ、70人を超える死者・行方不明者を出した惨事は記憶に新しいところであります。8月20日のことでありました。
1999年、広島市で多数の死者が出た豪雨災害を機に制定された土砂災害防止法、今回この防止法が生かされたのかどうか。
国土交通省では、今回の災害を教訓に、土砂災害防止法を改正する動きが見られます。
今回の災害の犠牲を絶対に無にしてはならない。
実効性ある災害対策につなげる法改正を望むものであります。
今回の被災地の特徴として、局地的、集中的に猛烈な豪雨が襲った、もろくて崩れやすい真砂土の地盤であった、山合いを宅地化した人口密集地に土石流が襲ったなどが挙げられます。
専門家は、条件さえ整えば、このような災害はどこで起こっても不思議ではないと言っております。
本市にも、山際を切り開いた地域や地質構造が類似した地域は多くあります。
行政として、それらの地域に十分な対応をとることは言うまでもないことですが、今回の教訓として学んだことは、そこに住んでいる住民の皆さんが集中豪雨などにより命に及ぶ危険な箇所に住んでいるんだとの危険性の認識を持つことであると学びました。

(1)そこで、質問の1つとして、危険性の認識についてであります。
自分の住んでいるところが、いざというとき、命に及ぶ危険なところだと認識していれば、いざというときにどうしたらいいのか、家族でシミュレーションしておくことも可能であります。
本市には、危険箇所は何カ所ありますか。
住民への周知はどのように徹底されてきたのか、これからどのようにするのか、お聞かせください。
広島市では、自分の住んでいる地域が危険箇所であるということを知らないで、大勢の方が犠牲になっております。
住民に対して、この土地がどういう土地なのか、丁寧な情報提供や説明が必要です。
また、危険箇所を記したマップの配布が、単に配布に終わっている反省があります。
住民が危険性を認識しているかどうかの行政による確認、そこまでしてもいいのではないかと思います。そして訓練の実施、ハザードマップの配布など、これらを含めお答えください。

(2)質問の2つは、本市のまちづくりや浸水対策事業についてであります。
近年、想定以上の豪雨が頻繁に発生する中、今までの考え方でいいのか、今後の対応についてお聞かせください。
雨の降り方が構造的に変わってきております。
国交省によると、1983年から1992年の10年間で見ると、いずれも年平均で1時間当たり50ミリ以上の雨は、全国のアメダス1,000地点当たり174回、全国の土砂災害発生件数736だった。
ところが、2003年から2012年では、雨236回、土砂災害発生件数1,179、頻発する豪雨の増加傾向が明白であります。
本市では、雨量何ミリに対応する取り組みをしているのか。
公共下水の設定雨量は40.5ミリと聞いております。
それを超えるゲリラ豪雨が頻繁に発生しております。
今後も40.5ミリでまちづくりは大丈夫なのか。
今後の対応についてお考えをお聞かせください。

(3)質問の3つは、土砂災害防止法についてであります。
全国の土砂災害の危険箇所約52万カ所のうち、土砂災害防止法に基づく警戒区域は約35万カ所しか指定されていないとのことです。
本市の実態はどうなっているのでしょうか。
本市の土砂災害危険箇所、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域の実態、そして今後の対応についてお聞かせください。
特別警戒区域に指定されると、家が建てられないなど私権が制限され、資産価値低下への住民の懸念もあり、指定が進まない背景がありました。
しかし、命が大事か、資産価値が大事か、適切な対応をしておけば資産価値は下がらないとの意見もあります。
住民を守る上で、警戒区域指定の推進が必要なことは言うまでもありません。

(4)質問の4つは、土石流危険渓流についてであります。
本市には、5軒以上の人家があるところの土石流危険渓流は何カ所あり、そのうち何カ所に砂防ダムの整備ができていますか。
そして今後の整備計画をお示しください。
全国的には、砂防ダム整備率が22%とのこと。
今回、災害の広島市八木、緑井地区では、9カ所で砂防ダムを計画中、そのうち2カ所は工事中、7カ所は調査中であったのこと。
それで整備が間に合わず災害に見舞われました。
しかし、ほかに8カ所は完成しており、そこでは被害はなかったとのことであります。
本市の整備の推進を望みます。

(5)質問の5つは、土砂災害防止教育の実施についてであります。
防災教育の重要性は、3年前の東日本大震災のときに、小学生のほとんどが避難して無事であった釜石の軌跡が雄弁に物語っております。
本市の土砂災害危険箇所マップによりますと、島嶼部、市内東部から北条地域に至る山間地域においては、土石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所が数多く存在しています。
さらに、これらの地域には、広島市の被害地域と同じく、真砂土の山が多く存在しています。
これらの土砂災害危険地域において、小・中学校で土砂災害防止教育を実施されたらいかがでしょうか。学校で学んだ内容が家庭で語られ、大人に対して土砂災害防止の啓発が期待できます。
結果として、子どもへの土砂災害防止教育は、大人を含めた地域全体の防災力向上につながることが期待されます。
学習指導要領の解説書にも、土砂災害や砂防施設についての具体的な記述がありますが、先生との連携のもと、砂防の専門家の協力による出前授業など、土砂災害教育の実施について御所見をお聞かせください。


(6)質問の6つは、避難勧告のあり方についてであります。
危険を知らせて避難してもらう。広島市では、災害発生前に避難勧告が出せなかった。
市長も、土砂災害の前に指示・勧告を出しておけば、被害は軽減できた可能性があると率直に語っております。
広島市では、避難勧告発令は、実質雨量を基準にしていたため、基準に達しない間は出せなかった。
専門家は、真夜中の避難勧告にちゅうちょしたことに理解を示すと述べております。
避難勧告発令基準を土砂災害警戒情報にしているところもありますが、避難勧告発令の基準をどこに置いておくか、広島市と同様に真夜中の判断を迫られるケースがあった場合、どう判断するか。
太田国土交通大臣は、法改正で、土砂災害警戒情報を避難勧告に資する情報と位置づけ、市町村への提供を義務化する条文を盛り込む意向を示しました。
本市の避難勧告発令の考え方をお聞かせください。


【4】次に、空き家・空き店舗対策についてお尋ねいたします。

 高齢化や人口減少を背景に全国で空き家がふえ続け、問題になっております。
総務省が7月29日に発表した2013年の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は820万戸に上り、住宅総数に占める割合も13.5%で過去最高とのことであります。
愛媛県内も例外ではなく、空き家率は17.5%で、全国6番目の高水準にあるとのことであります。
空き家は、景観上の問題だけでなく、敷地へのごみの不法投棄や不審者の侵入、放火の要因になるほか、災害時に倒壊して避難や消防の妨げになるおそれがあり、こうした危険性をはらむ空き家については速やかに対処する必要があります。
私も今まで市民の皆様から、通学路沿いの空き家が倒壊しそうだ、近所の空き家に不審者が出入りしている、隣接する空き家の立木が太って我が家に覆いかぶさってきている、といが詰まりそう、町内で協力して空き家の庭垣の剪定をしたが、その後、剪定木が乾燥し、放火されそうで怖いなど、さまざまな相談が寄せられてきております。
空き家については、使用できる空き家は地域の活性化のために利活用するとともに、周囲に迷惑をかけるような空き家は撤去を促すなど、解決に向けた法整備が必要です。
しかし、管理責任は所有者にあるため、対策が思うように進んでいないのが現状であります。
こうした中、近年では自治体が問題のある空き家に対して指導、勧告、命令、行政代執行などを行うための独自の対策条例をつくり、成果を上げている先進事例も見られます。
また、解体費用を助成する制度をつくり、危険家屋の撤去が進んでいる自治体もあります。
一方、空き家撤去の促進とともに、空き家の利活用に向けての工夫が見受けられる自治体もあります。
そこで質問いたします。

(1)その1つは、本市の空き家の実態はどうなっているのか、お尋ねいたします。
所有者の把握、適切に管理できているかどうか、有効利用できるかどうか、災害時に倒壊するおそれはないか、老朽化など取り壊しが適切かなど、データベースの整備が必要です。
実態調査実施の必要性を強く感じますが、いかがでしょうか、お答えください。

(2)2つは、条例についてであります。
本市の空き家等の適正管理に関する条例は、パブリックコメントも終えております。
その後、国の動向として、所有者の把握に固定資産税情報を活用することや自治体に撤去を促す権限及び撤去費用の補助などを盛り込んだ特別措置法案が次期国会に提出されると仄聞しております。
さらには、立木の伐採や行政代執行の方法による措置が検討されております。
本市でも条例を早急に施行する必要があるのではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。

(3)その3つは、解体費用等の助成制度創設についてであります。
空き家撤去が進まない原因の1つに、税負担の問題があります。
住宅用地の固定資産税には、特例措置が設けられており、家が建っていれば課税額が最大6分の1に引き下げられております。
家を取り壊し更地にすると、税金がはね上がるため、住宅をそのまま空き家にして放置するケースが多いわけです。
国では、危険な空き家は税の特例措置の対象外とする検討が始められているとのことであり、撤去のための補助事業も設けられております。
条例のパブリックコメントでも、解体費用の助成制度創設を望む声もあります。他市でも実施しているところは、危険家屋の撤去は大きく進んでおります。
国の補助事業を活用した本市での助成制度創設のお考えはないか、お聞かせください。

(4)その4つは、松山市がインターネットで物件情報を公開し、所有者と移住者の仲介をする仮称空き家バンク制度の導入についてお考えをお聞かせください。
既存の住宅ストックを有効活用するための中古住宅・リフォーム市場の活性化や戸建て住宅の賃貸流通を促進します。
その際、本市の住まいるリフォーム補助事業や木造住宅耐震改修等補助事業をあわせて活用することにより、所有者と移住者に賃貸意欲を喚起することになると思います。
いかがでしょうか、空き家バンクの導入についてお考えをお聞かせください。

(5)その5つは、空き家・空き店舗の有効活用についてであります。
本市でも、若者らの起業を促そうと、三津浜地区では町家バンクの取り組みがされております。大変結構なことだと思います。
東京都北区にある桐ヶ丘中央商店街というところの一角に、空き家店舗を活用した高齢者の憩いの場、カフェレストラン長屋が8月9日オープンし、話題を呼んでいます。
ここでは、空き店舗活用、障がい者雇用、高齢者の憩いの場という3つの事業が一体で行われております。
それぞれの事業は多くの自治体で見られますが、ここでは3つが一体になっており珍しいのではないかと思います。
障がいのある従業員が、コーヒーを出す先にはお年寄りが談笑している。
「コーヒーをお持ちしました」、緊張の面持ちで伝えると、「ありがとう」と笑顔で返答。思わず従業員にも笑みがこぼれる。
シャッターを閉めた商店が多く、65歳以上のひとり暮らしの高齢者が多い地域、区の空き店舗対策の助成金を利用してのオープンとのこと。
地域活性化の一助にもなっております。
このような3つが一体になっている事業を松山市でもできますか、お伺いいたします。

(6)その6つは、全庁的な組織として、空き家等対策協議会を設置し、空き家等対策計画を策定することについてお伺いします。
空き家や空き店舗を魅力ある地域の資源と捉え、空き家・空き店舗を生かしたまちづくりに取り組むことが大事であると考えております。
店舗・宿泊施設、地域おこし、若者らの起業促進、高齢者憩いの場、障がい者雇用の場、地域包括ケアシステムにおける高齢者の住居、Iターン、Uターンなどの移住者支援、子育て支援・高齢者向け施設整備、地域コミュニティーの拠点づくりなど、有効活用の対策は多岐にわたります。
協議会をつくり、模索し、計画を策定し、実施すれば、地域の活性化が図れると思いますが、お考えをお聞かせください。

(7)その7つとして、国の空き家対策に関連する主な事業の本市での実施状況についてお伺いします。
国の空き家対策に関連する主な事業として、国土交通省の空き家再生等推進事業ほか5事業があり、総務省の定住促進空き家活用事業、農林水産省の都市農村共生・対流総合対策交付金、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金等ありますが、これらのうち本市で活用している事業について、それぞれの補助事業の制度、補助率、活用状況、金額をお知らせいただきたい。
よろしくお願いいたします。


【5】次に、防災減災対策のうち、道路の空洞調査についてお伺いします。

  道路や橋などのインフラの老朽化が進む中、早期に異常を発見するインフラ点検の重要性が高まっております。
ことし7月から道路法が改正され、橋梁・トンネル等の構造物の5年ごとの点検が義務化されました。点検によって事前の処置をすることにより、事故の未然防止と長寿命化を図るものです。
最近、自治体の中で、緊急輸送道路などを対象に路面下の空洞を見つけ出す調査を実施する自治体がふえてきております。
平塚市、横浜市、川崎市、名古屋市、福岡市など、交付金を活用して道路の総点検を実施しております。
道路下の空洞は、外見からは見えず、いつ陥没を起こし大事故に至るかわからない危険が潜んでおります。
また、南海トラフ巨大地震の発生が予想される中、路面下の空洞は震度5以上の強い揺れによって一気に進むという指摘もあります。
道路は、災害時において緊急輸送路などとして重要な役割を果たします。
陥没事故発生により人命を失うおそれや、緊急活動、経済活動の大きな障害になります。
そのような事態にならないためにも、この路面下空洞調査及び対策が至急に必要であると考えております。
最近では、マイクロ波を使って、路面下の空洞や橋の内部劣化箇所などを正確に発見する技術を実用化した調査機器も開発されるなど、空洞発見の精度も上がっていると伺っております。
そこで本市においては、市道の点検及び補修については、パトロールにより実施しております。
平成26年度には2車線以上の幹線道路の舗装に関する道路機能保全計画を策定し、長期的に安全で安心な市道の維持管理に努めているところでありますが、しかしこれは表面の舗装であって、路面下の老朽化や空洞については調査できていないのが実情ではないでしょうか。
道路の陥没事故を未然に防ぐため、目視だけではわからない路面下の危険な空洞を見つけ出す調査を実施するよう提案いたします。

(1)そこで質問ですが、1つは、路面下、橋梁等の空洞の危険性をどのように認識しているか、お聞かせください。

(2)2つは、空洞化の原因についてですが、上下水道管路の漏水などが原因の1つに考えられますが、原因についてお考えをお答えください。

(3) 3つは、全国における陥没事故の実態や本市での陥没数や事故の状況についてお知らせください。

(4)4つは、国が今、実施しているマイクロ波を活用したスケルカ手法による空洞対策の評価についてお聞かせください。

(5)5つは、南海トラフ地震対策を見据え、国の防災・安全交付金を活用した調査の実施についてであります。
震度5で一気に空洞が拡大するとのこと、人命と住民の暮らしを守るために重要ルートを総点検し、直ちに補修、補強する危機管理の考え方が重要と思いますが、調査の実施についていかがでしょうか、お聞かせください。


【6】次に、上下水道の組織統合についてお尋ねします。

 今、全国の自治体では、上下水道事業の統合が進んでいます。
上水道と下水道を一体化することにより、経営の効率化や組織のスリム化を図ろうとする動きであります。
中核市では43市中31市が統合を終えており、今年度は岡崎市、西宮市、奈良市、高知市が統合しました。
私は先日、3年前に統合を終えたという高松市上下水道局を訪問し、なぜ統合したのか、統合に至った経緯や統合の前と後の経営状況やサービスなど詳しく伺ってまいりました。
高松市の統合は、現市長が総務省出身ということでトップダウンで一気に進んだとのことで、そして下水道事業に企業会計方式を採用し、経営の見える化を図った。そして統合による効果を議論の中で、次の4点に絞り推進したとのことでした。
1つは、類似業務の窓口一元化によるお客様サービスの向上。
2つは、経営コストの節減による効率経営。
3つは、水行政の一体的な推進。
4つは、危機管理体制の充実・強化。
組織の再編も統合前、下水道部門と水道局で9課32係、275人から統合後、上下水道局として9課30係、271人体制となったそうです。
高松市上下水道事業管理者にもお話を伺ってまいりました。
管理者は、上水道部門と下水道部門に風土の違いがあり、統合して3年、お互いの長所が融合し合い、少しずつ経営感覚のある職員がふえていると語っていました。
また管理者は、日本水道新聞において、水道ビジョンの目標年次、平成33年度まで上下水道とも値上げはしないと述べ、上下水道の統合による効果を出して、安定的な経営をしていこうと思っていますと述べています。
本市においても、上下水道の組織統合をしたらいかがでしょうか。
公営企業局は、平成18年度以降、8年連続の黒字決算を維持しており、財政状況も良好です。
一方、下水道部門は、平成20年に四国で初めて公営企業会計方式を導入し、経営努力を重ねているものの、純損失単年度赤字は解消されておらず、借入金残高も約1,400億円ある状況であります。
もちろん、独立採算ですから、統合して資金を相殺するなどということはありません。
高松では、上水道と下水道の同じ水でも、仕事の内容が全く違う組織同士がお互いの仕事を知り合ったとき、大きな力が発揮された旨のお話もありました。
お客様サービスの向上、経営の効率化、コストの削減、組織のスリム化、スケールメリット、職員の意識改革が図られる等、効果があると思います。
何より地方公営企業決算では、水道、下水道両事業に係る決算額は、全体に占める割合は55%と大きく、深刻な自治体財政の中、いかに経営効率化を進めるか、本市にとっても行財政改革の観点から大きなテーマであります。統合についてのお考えをお聞かせください。


【7】最後に、下水処理で発生する汚泥や処理水から、バイオマス発電や肥料、農作物固形燃料を生み出す取り組みが各地で広がっております。
下水道資源の有効活用について質問いたします。

  今、下水道部で取り組まれております消化ガス発電の事業化については、収益確保の面からも大変期待が持たれるところであります。
中央浄化センターには、既にマイクロ水力発電が稼働しており、再生可能エネルギーとして地球温暖化防止に役立つのみならず、子どもたちの環境教育にも役立っております。
また現在、中央浄化センター内に消化ガス発電設備が建設中であり、大変に有効な取り組みであると考えております。
下水処理過程で発生する下水汚泥もバイオマス資源と位置づけられており、下水汚泥から得られる消化ガスを発電等に有効活用することにより、CO2の削減と化石燃料の節減に貢献できるものであります。
そこで、施設の建設費用、維持管理コスト、年間発電量、固定価格買取制度を活用とのことですが、
年間予定収入、建設費を何年で回収できるのか。
買取制度がいつまでも続かないとの考えもあるが、どうか。
単価は幾らを想定しているのか、CO2の削減はどうかなど、お答えいただきたいと思います。


 以上で、代表質問を終わります。




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